精神科看護師のゆもです!
「自分の気持ちがうまく伝えられず、常に消耗してしまう…」 「周りの目を気にしすぎて、適応障害や心身の不調を発症してしまった…」
今、この記事を読んでいるあなたは、「このまま仕事を続けていけるのだろうか」という大きな不安や、「自分は社会不適合者なのではないか」という苦しみを抱えているかもしれません。
ご安心ください。結論からお伝えします。
HSP気質でも、元適応障害でも、【仕事は続けられます】
仕事を辞めることが唯一の解決策ではありません。あなたが今まで感じてきた「苦しさ」は、決してあなたの頑張りが足りないからでも、あなたが弱いからでもありません。
ただ、あなたの心と体に合わない環境や、無理のある働き方を選んでしまっていただけなのです。
💪 頑張りすぎるあなたへ
ただ、仕事を「無理せず」続けるためには、いくつかの「コツ」が必要です。
このブログでは、かつて自身も最初に入職した大学病院を1年未満で辞め、現在は精神科看護師4年目の「ゆも」が、心と体を守りながら仕事を継続するための具体的な方法を、自身の体験談を交えてわかりやすく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、「私にもできるかもしれない」という希望と、明日から使える「安心できる働き方のヒント」が見つかるはずです。
✅ この記事を読むことでわかること
- HSP・適応障害の方が陥りやすい「消耗のメカニズム」
- 【実践編】 心と体を守る「無理しない」働き方の7つのコツ
- 【実例】 精神科看護師が実践した「生きづらい」職場からの脱出法
- 【ヒント】 自分に合う職場環境を見つける方法

さあ、一緒に「無理をしない」働き方を見つけていきましょう!
2.HSP・適応障害になる方が仕事で直面する「壁」
⚡️ なぜ、あなたは仕事で人一倍消耗してしまうのか?
「どうして自分だけこんなに疲れてしまうのだろう」「周りの人は平気そうなのに」
そう感じたとき、それはあなたのHSP気質と、適応障害によるエネルギーの低下が関係しています。あなたの心が人一倍「頑張りすぎている」具体的なメカニズムをお伝えします。
2−1.HSPさんが抱えやすい「見えない疲労」
| 要素 | 特性 | 消耗への繋がり |
| 深く処理する能力 | 思考が深く慎重 | →情報処理に時間がかかり疲弊 / 完璧主義 |
| 過剰に刺激されやすい性質 | 五感(音・光・匂い)に敏感 | →脳が過覚醒状態になり、休憩しても疲れが残る |
| 感情的反応と共感性の高さ | 他人の感情に強く共感 | →人間関係の調整にエネルギーを費やす / 自己犠牲 |
| 些細な刺激への敏感さ | 小さな変化やミスに気づく | →周囲の期待に応えようと頑張りすぎる / 自己否定 |
| これら4つの特性が | 職場環境において | →見えない疲労(慢性的な消耗と過緊張)につながる |
HSP(Highly Sensitive Person)は、生まれつき「非常に感受性が高い人」という意味です。
これは大きな長所でもあります!
しかし、職場では以下のような「見えない疲労」につながることがあります…泣
- 五感の刺激による疲弊
- 音、光、匂いなど、職場に溢れる些細な刺激が脳に深く刻まれ、休憩しても疲れがとれない。例:頻繁な電話やチャット通知、キーボードのタイピング音、蛍光灯の光、オープンスペースのざわめき。
- 「過剰な察し」による人間関係の消耗
- 上司や同僚の機嫌や感情を敏感に察知しすぎて、自分の仕事よりも人間関係の調整にエネルギーを費やしてしまう。
- 断ることで相手をがっかりさせたくないという気持ちから、キャパシティ以上の仕事を引き受けてしまう。
💬 こんなこと、ありませんか?
上司や患者さんの顔色を伺って、自分はダメなんじゃないかと過剰に自分を責めてしまったり…
頼みごとを断り切れずに、家に帰ったらもうクタクタになってしまったり…
- 完璧主義と自己否定のループ
- 細かい部分に気づく能力(長所)が、小さなミスも許せない完璧主義につながりやすい。
- ミスや批判があった際、必要以上に自分を責め立て、「次は失敗しないように」とさらに自分を追い込んでしまう。
HSPの特性を説明する「四つの柱」の法則の詳細はこちらをクリック
HSP研究の第一人者であるエレイン・アーロン博士は、HSPの特性を理解するために**「四つの柱」**という要素を提唱しています。この特性があるからこそ、私たちは人一倍消耗しやすいのです。
- 深く処理する能力: 物事を深く考え、慎重に判断するため、情報処理に時間がかかり疲弊しやすい。
- 過剰に刺激されやすい性質: 外部の刺激(音、光、匂い、人)に圧倒されやすく、脳が過覚醒状態になりやすい。
- 感情的反応と共感性の高さ: 感情の起伏が大きく、他人の気持ちに強く共感しすぎて、自分の境界線を見失いやすい。
- 些細な刺激への敏感さ: 他人が気づかないような小さな変化やミスに気づきやすく、結果として周囲の期待に応えようと頑張りすぎる。
この「四つの柱」は、頭文字をとってD.O.E.S.(ダズ)の法則とも呼ばれています。
(D: Depth of Processing, O: Overarousability, E: Emotional reactivity and empathy, S: Sensitivity to Subtle Stimuli)

私も、上司から厳しく指摘を受けた日の夜は眠れなくなり、次の日から失敗しないようと過緊張になり、さらに自分を追い詰めてしまった日もありました…
2−2.適応障害が仕事継続を阻む「3つの主な課題」
| 段階 | 課題 | 結果 |
| 【起点】 | 気力・体力の低下 | →仕事に行く準備や通勤でエネルギーを使い果たす |
| 【影響】 | 認知機能の低下 | →集中力・判断力が鈍化し、ミスが増える |
| 【感情】 | 強い罪悪感と自己否定 | →「迷惑をかけている」と焦り、助けを求めず無理をする |
| 【悪化】 | 無理の蓄積 | →さらに症状が悪化し、エネルギーが枯渇する(起点へ戻る) |
適応障害などの心身の不調は、特定のストレス因子(職場環境、人間関係など)への反応として、心身の機能が低下した状態です。特に仕事においては、以下の3つの主要な課題があなたの働き方を困難にします。
- 気力・体力の低下
- 症状: 強い意欲の減退(何をするにも億劫)、著しい倦怠感、朝起き上がれない。
- 影響: 仕事に行く準備や通勤だけでエネルギーを使い果たしてしまう。家に帰宅してから何も手が付けられない。
- 認知機能の低下
- 症状: 集中力や持続力の低下、判断力の鈍化、新しいことを覚えられない、物忘れが増える。
- 影響: 業務の優先順位がつけられない、ミスが増える、複雑な指示が理解できず、作業効率が極端に落ちる。
- 強い罪悪感と自己否定
- 症状: 「みんなと同じようにできない」「周りに迷惑をかけている」という強い焦りや自己肯定感の低下。
- 影響: 適切な休息や助けを求めることができなくなり、無理を重ねてさらに症状が悪化する悪循環に陥ってしまう。

私が働いてきた看護師の職場でも、仕事の負荷が重いため、適応障害や心身の不調になって休職する人は何人も見てきました…
3.心と体を守る!「無理しない」働き方の7つのコツ
| No. | コツ | 分野 | 具体的なアクション |
| 1 | 外部刺激の遮断 | 環境調整 | ノイズキャンセリングイヤホン、視界をクリアにする |
| 2 | 思考の整理 | タスク管理 | タスクの超細分化、紙のリストで達成感を出す |
| 3 | 信頼できる人への「情報公開」 | 人間関係 | 上司や産業医に苦手なことを具体的に相談する |
| 4 | 「NO」を言う練習 | 人間関係 | 即答を避ける、人工知能(AI)に断り文を作成してもらう |
| 5 | 休憩時間の「質」を高める | セルフケア | セーフティプレイスのイメージ、何もしない時間を作る |
| 6 | 退勤後の「切り替え儀式」 | セルフケア | 仕事着の着替え、五感の切り替え(アロマなど) |
| 7 | 専門家の助け | 長期継続 | 通院を優先し、休職を「必要な充電期間」と捉える |
ここでは、HSP気質や適応障害の経験で心身が消耗しやすい状況でも、働き続けるコツをお伝えします!
一緒に「無理しない」働き方を見つけていきましょう。
1. 外部刺激の遮断:五感ノイズをカットする工夫
- 聴覚: ノイズキャンセリングイヤホンを使う。
- (業務で使う際は、集中力維持のためと上司に相談しましょう。医師の診断書があると◎)
- 視覚: デスクの上に余計なものを置かず、視界をクリアにすることで集中力を高める。

外部の刺激の積み重なりを無くすことで、少し楽になるケースも多いです!
2. 思考の整理:タスクの「超細分化」
多重業務は心身の疲労につながりやすいです。一つ一つこなしていきましょう。
- 「超」細分化: 1つのタスクを「メールの返信案作成」「資料のXXページまで読む」のように最小単位の行動に分解する。
- 紙で達成感: 紙のToDoリストを使い、完了したらペンで線を引いて消すことで、脳に達成感を伝える。
- エネルギー優先: 緊急度ではなく、元気な午前中に最も集中力が必要なタスクを片付ける。

やることを付箋に書き、終わったら剥がす。
やることが多かったとしても、可視化されることで不安になりづらいです!
3. 人間関係:信頼できる人への「情報公開」
苦しさを一人で抱え込まず、サポートを得ることで消耗を防ぎます。
- 伝える範囲: 上司、産業医に自身の苦手なことについて共有する。(難しい場合は、話しやすいスタッフに相談で◎)
- 「お願い」の形: この作業は自分にとって負担のため、このように調整をしてほしいと具体的な解決策とセットで提案する。

人を頼るのが苦手だから、ついつい抱え込んじゃいやすいですよね。
助けを求めることは、「長く働くための権利である」と自分に言い聞かせましょう!
4. 人間関係:「NO」を言う練習
「相手の期待に応えたい」という気持ちが、自己犠牲とエネルギー枯渇につながるのを防ぎます。
- 即答回避: 頼み事をされてもすぐ「やります」と言わず、「確認しますので、後ほどお返事します」と時間をもらう。
- AIの活用:chatGPTなどAIに断りの文章を作ってもらうことで、自身の負担が減ります。
- 練習: 小さな断りから始め、「断っても大丈夫だった」という成功体験を積む。
5. セルフケア:休憩時間の「質」を高める
休憩時間に新たな刺激(スマホなど)を避け、脳を徹底的に休ませます。
- 安心や癒しの時間:セーフティプレイス(自分が安心できる場所や状況)を頭の中でイメージ、または動画や音声を視聴する。
- 「何もしない時間」: ただ目を閉じる、深呼吸をする、温かい飲み物をゆっくり飲むなど、「脳の休息」に専念する。
- 一人時間の確保:昼休みや休憩中、意識的に一人になれる時間を作る。
- 身体の緊張緩和: 椅子に座ったまま、首や肩のストレッチをする。

私は海とねこが大好きなため、この2つの動画を見て癒されていました♪
6. セルフケア:退勤後の「切り替え儀式」
仕事の緊張や思考が夜まで続くのを防ぎ、「オフ」のスイッチを入れます。
- 物理的切り替え: 家に着いたら、仕事着をすべて着替える。シャワーを浴びる。
- 五感の切り替え: 好きなアロマを焚く、ヒーリングミュージックを聴くなど、心地よい刺激を与える。
- 安心できる人との交流: 気持ちを理解してくれる人に、悩みや愚痴を吐き出す。
- 記録と終了:仕事で後悔したことを書き出し「明日の自分に託す」。

友人やパートナーに話せる相手はいますか?
SNSやオープンチャットなど気持ちを共有できる場所はたくさんありますよ!
7. 長期的な継続:専門家の助けは「必須スキル」
治療やカウンセリングは、長く働き続けるための「メンテナンス」です。
- 通院優先: 症状が安定しても、自己判断で薬を止めたり通院をやめたりしない。
- 休職の捉え方: 休職は「敗北」ではなく、「必要な充電期間」と割り切る。
4.💡 看護師の体験談:「生きづらい」職場から「心地よい」職場へ
4−1.【消耗の現場】大学病院を1年未満で辞めた「3つの決定的な理由
▶︎ 現実の厳しさと心身の限界を語る
- 当時の職場環境:私が最初に入職した職場は人当たりの強い看護師が目立つ印象でした。また、大学生活との環境の差(コロナ禍で授業もリモートでした)に心身が追いついていかない日々でした。
- HSP気質が消耗につながった具体的なエピソード:
- 指導係のお局看護師による皆の前での叱責(例:「この新人まじでなにもできないんだけど」)が続く高圧的な環境でした。私は叱責の言葉を人一倍重く受け止め、また他のスタッフが泣くのを見るたびに消耗し、HSPの特性が強い自己否定と心身の限界につながりました。
- 心身の限界と診断:
- 自己否定が強まり、不眠や心身症状(頭痛、倦怠感、吐き気)、涙が止まらないなどの状態に陥ってしまいました。
- 当時の私は精神科に受診する間もなく、そのまま退職してしまいました…。
4−2.【転機と実践】「無理しない働き方」へのシフトチェンジ
▶︎ 「変わるための小さな一歩」に焦点を当てる
- 転機となった出来事: 自分と向き合う時間を十分にとることで、やりたいことが見えてきた。
- 3章で解説した「コツ」の中で、特に効果があったもの:
- 3.人間関係:信頼できる人への「情報公開」…上司が自分の苦手なことや困っていることについて理解を示してくれたおかげで、安心につながったし話を聞いてもらえてストレス解消にもなりました!
- 4. 人間関係:「NO」を言う練習…職場だけじゃなくプライベートでも役に立ちます!周りからできると勘違いされて頼まれることによってのキャパオーバーすることがなくなりました!
- 7.長期的な継続:専門家の助けは「必須スキル」…悪化や再発を予防するためには必須です。また、HSP気質やうつ病は、その人個人の幼少期の環境や物事のとらえ方などが背景にある可能性があります。その場合はカウンセリングもお勧めします。
- 「転職」を決断した理由: 精神科訪問看護は一人の時間が確保しやすく、HSPの感受性の豊かさで利用者さんの苦しみの深い部分にまで手を届けることができます!
4−3.【現在と未来】「HSPを強み」に変えた心地よい働き方を見つけるヒント
▶︎ 職場は探せばいくらだってあります!国家資格を持ってればなおさら◎
- 精神科訪問看護とSNS・ブログ発信の両立の日々
- HSP気質を「強み」に変えられた点: 自分の気持ちを分かってくれる看護師さんと認識してもらえることが多く、自ら悩みを話してくれることが多かったです。また、利用者さんの本当に感じていること、思っていることに気づくことができました。
5.あなたに合った「心地よい職場」を見つけるヒント
心身が消耗しやすいHSP/うつ病の方が長く働くためには、「環境を変える」という選択肢も重要です。ここでは、あなたに本当に合う職場を見つけるための、具体的なチェックポイントをお伝えします。
自己理解:譲れない「快適条件」のリストアップ
- 刺激の少なさ(物理): 強い光、騒音、人の頻繁な出入りが少ない環境であること。
- 人間関係の裁量: 自分のペースで一人で集中できる時間が多いか、チームでの連携が必須か、必要な人間関係の濃さをリストアップする。
- 特性への理解: 体調不良時や精神的に不調を感じた時に仕事の融通が利く環境か、サポート体制が整っているか(休みの融通、障がい者雇用の有無など)を確認する。
2.環境の選び方:HSPの特性を活かせる選択肢
- 一人集中型の仕事を選ぶ: チームで連携する仕事から、一人で黙々と行える職種(例:リモートワーク、研究職、エンジニア、ライター、データ入力、少人数の部署など)にシフトチェンジする。
- 視野を変える(専門性を活かす): 今の職業にこだわらず、専門資格やスキルを活かせる他の業界・職種(例:医療系ライター、コールセンターの品質管理(QA)、オンライン秘書・事務代行)を探す。
- 転職エージェントの活用: 自分の特性を理解しているエージェントに「人間関係のストレスが少ない職場」という条件を正直に伝え、客観的な情報収集を行う。
3.心構え:転職・休職は「戦略」である
- 自己否定をしない: 転職や部署異動は、「あなたに合わない環境」から「あなたを活かす環境」へ移るための戦略的な行動である。
- 次の職場で事前に質問する: 会社説明会や人事担当窓口に、譲れない条件についてはリストアップし、事前に質問して確かめておく。
- 専門スキルや資格は強み: あなたの持っている専門知識や資格(看護師資格など)は、職場を探す選択肢を広げる大きな武器であることを忘れず、安心して行動する

看護師はどこも人手不足のため、面接で落ちたという話は聞きませんね!
最後に:あなたの苦しみは「頑張りすぎた証」です。
HSPの特性は、職場環境さえ整えれば、いくらでも観察力や共感性という強みに変えられます。あなたが今、苦しんでいるのは、あなたが弱いからではなく、あなたが人一倍、真面目に、そして優しく頑張りすぎた証なのです。
どうか、もう自分を責めるのをやめてください。
明日から、たった一つだけでもいいので、このブログで紹介した「無理しない働き方のコツ」を実践してみてください。「環境を変える」という戦略は、あなたを救う最大の武器です。
あなたの心と体を守り、長く心地よく働ける未来を心から応援しています!
💖 一人じゃないよ!次のステップへ進もう
この記事を読んで、少しでも「変われるかも」と感じていただけたら嬉しいです。一人で抱え込まず、一緒に歩んでいきましょう。
📢 ゆもの公式SNSアカウント
最新の情報や、HSP/精神疾患の方向けの具体的なセルフケア情報を発信しています!ぜひフォローして、情報を受け取ってください。
- [X (Twitter) のアイコン] → [https://x.com/yumomental]
- [Instagram のアイコン] [https://www.instagram.com/yumomental/]
💌 個別相談窓口はこちら
「自分のケースについて具体的に相談したい」「ブログでは聞けない悩みがある」という方は、個別メッセージでご相談ください。
【LINE公式アカウント登録ボタン/リンク】
[https://line.me/R/ti/p/@452gkopt]
【免責事項】 当記事は、精神科看護師としての経験に基づく情報提供であり、医師による診断や治療を代替するものではありません。心身の不調や、症状が不安定な状態にある方は、必ず専門の医療機関を受診し、医師の指示を最優先してください。


コメント